Claude Codeの活用事例|非エンジニアの社長が任せた5つの仕事

Claude Code(クロードコード)は、Anthropicが提供するAIです。言葉で頼むと、ファイルの読み書きやコマンドの実行まで含めて作業を進めてくれます。名前に「コード」とありますが、プログラムを書けない人でも仕事に使えます。
私たちは自社サイトの移行やブログ記事105本の書き直しをClaude Codeに任せ、何を外に出すか、いつ切り替えるかは人が決めました。
とはいえ、調べ始めると「エンジニアの道具ではないのか」「チャットのAIと何が違い、会社の仕事のどこに使えるのか」と疑問がわきます。活用事例を探しても開発の話が多く、自社の仕事に置き換えにくいと思います。
私はプログラムを書けません。それでも、5日間のサイトの移行を、1日に数時間ずつパソコンとスマホから指示を出して進められました。そのとき任せた仕事を、人が決めたことや実際の数字とあわせて、Claude Codeの活用事例として紹介します。
この記事では、次のことが分かります。
- Claude Codeとは何か、チャットのClaudeとの違い
- リードファクトリーのClaude Code活用事例5つ
- AIに任せたことと、人が決めたことの分け方
- うまくいかなかったことと、その直し方
- 非エンジニアがClaude Codeを仕事で使い始める4つのステップ
AIを仕事に取り入れたい経営者やマーケティング担当の方、使い始めたもののどこまで任せるか迷っている方は、参考にしてください。
1. Claude Codeとは|頼んだ作業を最後まで進めるAI
1-1. ファイルの読み書きやコマンドの実行まで進める
Claude Codeは頼んだ作業をファイルの読み書きやコマンドの実行まで含めて進めるAIです。公式のドキュメントでは、コードを読んでファイルを直し、コマンドを実行し、開発の道具ともつながるツールと説明されています。
パソコンのターミナル(文字で命令を打つ画面)のほか、デスクトップアプリ、ブラウザ、スマホのClaudeアプリからも使えます。デスクトップアプリやブラウザなら、ターミナルの操作を覚えなくても始められます。
作業の手順や守る決まりは、CLAUDE.mdというファイルや「スキル」(繰り返す仕事の手順をまとめたもの)に書いておくと、Claude Codeが作業の前に読んでくれます。
1-2. チャットのClaude・Coworkとの違い
Claudeには使い方がいくつかあり、AIがどこまで作業を進めるかが違います。
- チャットのClaude:質問に答えを返す。答えを資料やファイルの形にするのは人
- Cowork:パソコンのファイルや、連携した業務アプリを使って、手順の多い作業を進める
- Claude Code:作業用のフォルダの中で、ファイルを作り、直し、確かめるところまで進める
Claude Codeなら、サイトのプログラムや記事のデータをGitHubというサービスに置いて、変更の履歴を残しながら扱えます。AIが何を変えたかを後から確かめられ、間違えたときは前の状態に戻せます。
2. リードファクトリーのClaude Code活用事例5つ

Claude Codeに任せた仕事のうち、大きいものを5つ紹介します。どれも私がパソコンかスマホから指示を出し、結果を確かめながら進めました。
2-1. 会社のサイトをWordPressからEmDashへ5日で移した
いちばん大きな仕事は会社のサイトleadfactory.jpの移行です。記事とページ150本あまりを、計画を立ててから5日でWordPressからEmDash(Cloudflareが公開したCMS)へ切り替えました。
任せたのは、次のような作業です。
- 今のサイトの点検(930項目)と、移行の計画づくり
- 記事とページを新しいCMSへ移す仕組みづくりと、移行の前後で全ページを1件ずつ照らし合わせる作業
- 古いURLから新しいURLへの転送の一覧(817件)
- 切り替えの日の手順書と、ドメインの設定(DNS)を先に移す段取り
移行の手順とつまずいた所は、下記の記事にまとめています。
WordPressからEmDashへ移行した手順|5日で切り替えた記録
2-2. ブログ記事105本のリード文と説明文を書き直した
移行の前に、ブログ記事105本の冒頭の文章(リード文)と、検索結果に出る説明文を書き直しました。最初の数文で読者の問いに答える形にそろえ、AI検索や検索結果の抜粋に引用されやすくしています。挨拶から始まる書き出しは削りました。
105本を1つのAIに順に読ませると時間がかかるので、Claude Codeに作業を分けさせ、複数のAIに並行して進めさせました。書き直しの案はAIが作り、反映する前に人が確かめています。
2-3. 77本の記事の料金や製品名を最新の情報に合わせた
リード文を書き直すために全部の記事を読み直すと、料金の改定や製品名の変更、終わったサービスなど、公開した後に変わった情報が見つかりました。そこでClaude Codeに公式の一次情報を調べさせ、77本の記事を最新の情報に合わせました。
たとえば、HubSpotの料金の改定や、Operations HubがData Hubに、Commerce HubがRevenue Hubに名前を変えたことを反映しています。AI検索は記事の中身をそのまま引用するので、情報を新しく保つことはAI検索への対策にもなります。
2-4. 記事の下書きを作り、管理画面に保存するところまで任せている
移行の後は新しい記事づくりにもClaude Codeを使っています。検索で上位の記事の調べ物から構成案、下書き、図の作成、管理画面への保存まではClaude Codeが進め、人は中身を確かめて公開ボタンを押します。
WordPressのころは、AIが書いた文章を人が管理画面に貼り付けていました。EmDashならAIが下書きを直接保存できるので、この手間がなくなりました。
2-5. 検索の数字と記事の計画を1つのシートにまとめた
記事ごとの狙うキーワード、検索順位、状態(企画中・公開中など)を1つのスプレッドシートにまとめました。Search Consoleの順位を毎週自動で取り込む仕組みも、Claude Codeに作らせています。
シートの列の設計から、数字を取り込むプログラム、入力の誤りを見つけるツールまで、すべてClaude Codeが作りました。私はプログラムを1行も書いていません。次に書く記事や直す記事は、このシートを見て人が決めます。
3. 任せたことと人が決めたこと

AIに任せたのは「調べる・作る・照らし合わせる」作業で、会社の外に出ることと、やり直しがきかないことは人が決めました。
3-1. Claude Codeに任せたこと:調べる・作る・照らし合わせる
- 調べる:今のサイトの点検、公式の情報の確認、検索で上位の記事の調べ物
- 作る:移行の仕組み、転送の一覧、手順書、記事の書き直しの案
- 照らし合わせる:移行の前後での全ページの比較、転送が正しい行き先に届くかの確認
業務効率化の効果がいちばん大きかったのは、量が多く、同じ確かめ方を何百回も繰り返す仕事です。
3-2. 人が決めたこと:4つの場面
- 記事のタイトルを変えるか:タイトルを変えると検索からの流入に影響するため、Claude Codeには案だけを出させ、どれを採るかは人が選んだ
- 公開ボタンを押すか:公開ボタンは、必ず人が管理画面で中身を確かめてから押す決まりにした
- 外に出す文章の書き方:お客様や他社への触れ方、自社の評判に関わる言い回しは、人が読んで直した
- いつ切り替えるか:サイトを切り替える日を決め、当日の確認は人の目で行った
どれも、間違えると会社の外の人に影響が出る判断です。
ポイント
任せるか迷ったら、「間違えたときに誰が困るか」で分けます。社内の作業の途中なら、任せて結果を確かめれば十分です。お客様や検索する人の目に触れるもの、お金や日程に関わるものは人が決めます。
3-3. 計画は別のAIにも見てもらった
移行の計画はClaude Codeと作ったあと、別のAI(OpenAIのCodex)にも読ませて意見をもらいました。最初は「URLと転送」と「検索のクローラーが読めること」の2つだけだった合格の条件が、Codexの指摘で7つに増えました。足したのは、メンバーが編集しても壊れないこと、フォームと計測が動くこと、テスト環境と本番を分けること、バックアップから戻せること、メールが止まらないことの5つです。
同じAIで作って同じAIで見直すと、見落としに気づきにくくなります。人が別の専門家に意見を聞くように、別のAIに読ませると、抜けていた観点が見つかります。
4. 任せられたのは手順と決まりを先に書いたから

Claude Codeに大きな仕事を任せられたのは、作業の手順と守る決まりを先に文書にしていたからです。移行の作業の前に、次の文書を作りました。
- 移行の計画と合格の条件(何ができたら切り替えてよいか)
- 切り替えの日の手順書(作業の順番と、うまくいかないときの戻し方)
- 記事の書き方のマニュアル(メンバー向け)
- 記事づくりや数字の点検の手順をまとめたスキル
4-1. 人とAIが同じマニュアルを読む
記事の書き方のマニュアルはメンバー用とClaude Code用を分けていません。記事づくりのスキルにも最初にこのマニュアルを読むよう書いてあります。マニュアルを直せば、人とAIのやり方が一度にそろいます。
4-2. 決めたことは日付と理由を添えて書き残す
やりとりの中で決めたことは、その日のうちに文書へ書き足しています。たとえば、次のような決まりです。
- 公開ボタンは、必ず人が管理画面で押す
- 支援事例の数字は、人が渡したものだけを使い、AIが作らない
- 料金や製品名は、公式の情報で確かめ、確かめた日を控える
理由を添えておけば、似た場面が来たときにClaude Codeが文書を読み、同じ考え方で判断します。日付があれば、どの決まりが新しいかも分かります。毎回同じ指示を出す必要はなくなりました。
5. うまくいかなかったことと直し方
任せてもうまくいかないことはありました。原因の多くは、AIの知識が古いことと、確認の仕組みの漏れです。
5-1. AIの知識が古く料金の判断を間違えた
Cloudflare Workers(サイトのプログラムを動かすサービス)では、プログラムの大きさに上限があります。Claude Codeは最初、古い上限をもとに「有料のプランでないと動かない」と判断しました。実際には、2026年9月4日に上限が全プランで64MiBに広がっていました。公式の更新情報で確かめて、判断を直しています。
それからは、料金や上限、製品名のように変わる情報は、公式の一次情報で確かめさせる決まりにしています。
5-2. 確認のスクリプトがリンクを数え漏らした
リード文を差し替えたとき、外れたリンクがないかをClaude Codeに調べさせました。ところが確認のスクリプトが「/posts/」で始まるサイト内のリンクを数えておらず、「消えたリンクはない」と報告しました。作業中の報告と数字が合わないことで気づき、4本の記事のリンクを元に戻しています。
AIが作った確認の仕組みでも、数字が合っているかは人が見ます。
5-3. 管理画面を開いたままだと、AIの修正が上書きされる
AIが記事を直している間に、人が古い画面のまま管理画面で保存すると、AIの修正が消えます。実際に、直した4か所が元に戻ったことがありました。今はAIに記事を直させたら、管理画面を開き直してから触るようにしています。
ポイント
人の間違いと同じく、AIの間違いも起きる前提で仕組みを作ります。今は、変わる情報は公式で確かめる、数字は人が見る、変更の履歴を残して戻せるようにする、の3つを決まりにしています。
6. 非エンジニアがClaude Codeを仕事で使い始める4ステップ

非エンジニアの会社なら、まず調べ物から任せ、手順書を書き足しながら任せる範囲を広げていくのが安全です。私たちの経験から、次の4ステップをおすすめします。
- 有料のプランに入り、調べ物とまとめから任せる。デスクトップアプリかブラウザ(claude.ai/code)で始めれば、ターミナルの操作は要らない
- 作業の置き場所をGitHubにして、変更の履歴を残す。間違えても前の状態に戻せる
- 手順と決まりを文書にして、Claude Codeにも読ませる。決めたことは日付と理由を添えて書き足す
- 外に出すもの・お金・日程の判断は人が持ったまま、任せる範囲を少しずつ広げる
移行の5日間も、私が指示を出したのは1日に数時間ずつでした。席を離れているときはスマホで進み具合を見て、次の指示を出しています。パソコンの前にずっと座っている必要はありません。
7. よくある質問
7-1. Claude Codeは無料で使えますか?
無料のプランでは使えません。個人向けではProプラン(月20ドル、年払いなら月17ドル相当)から使えます。使える量を増やしたいときは、月100ドルからのMaxプランがあります(2026年10月27日、公式の料金ページで確認)。私たちはProプランで使っています。
7-2. プログラミングができなくても使えますか?
使えます。指示は日本語の文章で出せます。私もプログラムは書けませんが、サイトの移行や記事の更新を任せられました。ただし、結果が正しいかを確かめる目は要ります。分からない言葉が出てきたら、その場でClaude Codeに聞けば説明してくれます。
7-3. 会社の情報をClaude Codeに渡しても大丈夫ですか?
個人向けのプラン(Free・Pro・Max)では、会話やコーディングの内容をモデルの改善に使うかを、プライバシーの設定で選べます(2026年10月27日、公式のヘルプで確認)。会社で使う前にこの設定を確かめ、「お客様の個人情報や社外秘の資料は渡さない」といった決まりを先に作っておきましょう。
7-4. ClaudeとClaude Codeの違いは何ですか?
チャットのClaudeは質問に答えを返します。Claude Codeはファイルの読み書きやコマンドの実行まで進めます。答えを読んで人が作業するか、作業そのものをAIが進めるかの違いです。
8. まとめ
この記事ではリードファクトリーでのClaude Codeの活用事例と、任せる範囲の決め方を紹介しました。要点は次のとおりです。
- Claude Codeはプログラムを書けない非エンジニアでも、日本語の指示で仕事に使える
- 私たちはサイトの移行、記事105本の書き直し、77本の情報の更新、記事の下書き、数字のシートづくりを任せた
- 調べる・作る・照らし合わせる作業はAIに任せ、会社の外に出ることとやり直しがきかないことは人が決める
- 大きな仕事を任せられたのは、手順と決まりを先に文書にしていたから
- AIの知識の古さと確認の漏れに備え、変わる情報は公式で確かめ、数字は人が見る
少人数でAIを使いながら成果を出すマーケティングの体制は、下記の記事で解説しています。
AI時代のBtoBマーケティング組織とは?少人数で成果を出す体制と責任者の役割
リードファクトリーでは中小企業のAI導入と業務での活用を支援しています。
中小企業向けAI導入・活用支援
BtoBスタートアップのマーケティングガイドブック
少ない人数でもリードと商談を増やす進め方を、1冊にまとめました。

- 現状分析とターゲットの決め方
- ターゲット別のリード獲得の型
- KPIとダッシュボードのテンプレート8種類
フォームに入力すると、資料をお送りします

WRITTEN BY
代表取締役
一橋大学商学部を卒業後、ENEOS株式会社に新卒入社。その後、日本最大級の屋内型エンターテインメント施設 「アートアクアリウム美術館」の立ち上げに新規事業責任者として参画。2021年よりベンチャー支援のSOICO株式会社にて マーケティング・インサイドセールス責任者を務め、PHC株式会社ではAPACの海外BtoBマーケティング立ち上げに従事。 2023年5月、株式会社LEAD FACTORY.を創業。BtoBマーケティング・インサイドセールスの実務知見をもとに、 スタートアップから大企業まで幅広い規模の事業成長を支援している。
【 展開しているサービス一覧 】

AIエージェント




