「SDRとBDRの基本知識と違いについて知りたい」
「なぜSDRとBDRが注目されるようになったの?」
「導入するにはどうしたらいいのか、導入ポイントも知りたい」
SDRとBDRとはどちらもインサイドセールスのことで、今注目されている営業方法です。
実際に導入している企業も増えましたが「導入するのに何をすればよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では以下の内容を解説します。
- SDR・BDRの基本知識
- BDRの具体的なアプローチ方法
- SDRとBDRを導入するポイント
またリードファクトリーでは、SDRやBDRに対応したインサイドセールス代行を運営しております。「インサイドセールスを立ち上げたい」という方はお気軽にご相談ください!
SDRとは、リードの能動的なアクションに対してアプローチするインサイドセールス手法
SDRとは「Sales Development Representative」の略で「反響型」といわれており、リードからのアクションに対してアプローチするインサイドセールス組織のことです。
具体的にはリードからの問い合わせや資料請求に対応し、受注までアプローチします。
またWebサイトやYouTubeなどで情報を発信し、そこから問い合わせがあるのもSDRの特徴です。
日本におけるインサイドセールスの多くはSDRの体制をとっており、リードへのアクションなので、購入意欲が高い場合が多く、安定した売上となります。
BDRとは、他社にアプローチして新規開拓するインサイドセールス手法
BDRとは「Business Development Representative」の略で「新規開拓型」といわれており、自ら他社にアプローチして開拓するインサイドセールス手法です。
新たな顧客との関係を構築するために、インサイドセールス担当者が自ら営業活動を行います。
自社が積極的に動くことで、対応するリードの数が増えるので、より多くの成約ができれば、売上が急激に上がります。
またBDRの営業方法は、ABMの施策の1つとして位置付けられています。ABMとは価値の高い企業を選定し、売上最大化を狙うマーケティング手法のことで、大企業をメインターゲットにしています。
ABMについて詳しいことを知りたい場合は「【これで完璧!】ABMとは?メリットや導入ステップも紹介」をぜひ参考にしてみてください。
SDRとBDRの違いとは?
違いについては以下の表でまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
項目 | SDR | BDR |
---|---|---|
顧客規模 | 主に中小〜中堅企業 | 大企業 |
マーケティング手法 | インバウンド | アウトバウンド |
注意すべきポイント | 迅速な対応 | 話し方や伝え方 |
SDRは主に中小企業〜中堅企業に向けたインサイドセールスです。
とくにスピード感のある対応をしていかなければなりません。オンラインで問い合わせがくる際は、同じタイミングで競合も選択肢に上がっており、他者を選ばれる可能性があるからです。リードからの問い合わせなので、購入意欲が高い状態なのですが、競合他社の商材を見つけるスピードも早くなります。
対応が遅くなると、すでに他社商材を検討・購入している場合もあるので、素早い対応をしていく必要があります。
BDRは大企業に向けたインサイドセールスで、まだ関わりを持っていない企業(ホワイトリスト)がターゲットです。
電話やメールの対応が多いので、自社商材の魅力が十分に伝わるようにしなければなりません。とくに電話であれば、緻密に計算されたインサイドセールスのトークスクリプトを準備するとよいでしょう。
スピードを求めるよりも、スキル面が重要視される体制だといえます。
またこちらの記事「【効果絶大】インサイドセールスのトークスクリプト作成方法を解説!」では、トークスクリプトの作成方法を解説しています。
「BDRの質を高めたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください!
SDRとBDRが重視される理由
近年、SDRやBDRなどのインサイドセールスの需要が伸びていますが、なにが原因で注目されているのでしょうか。
SDRとBDRが重視される理由は以下の2つです。
- インターネットが普及したから
- 効率的な営業活動が必要になったから
インターネットが普及したことで、顧客は情報をキャッチアップしやすくなっています。営業担当者の話を聞かなくても、その商品がいるかいらないかが判断できます。
現在はフィールドセールスの成約率は低くなり、効率的な手法が必要不可欠です。
またSDRやBDRなどのインサイドセールスは、電話やメール、ZoomなどのWeb会議ツールを使った営業活動なので、より多くのリードや企業とコミュニケーションがとれます。
接触できる数が増えると成約率もあがるので、SDRやBDRを導入する企業が高まっています。
BDRの具体的なアプローチ方法5選
ただ闇雲にアプローチして効果が出るわけではありません。どのような目的があってそのアプローチに至ったのかを明確に説明できると、十分な効果を得られるでしょう。
BDRの具体的なアプローチ方法は以下のとおりです。
- DM(手紙)を送る
- 名刺交換をする
- SNSで交流する
- 決裁権者と商談する
- 電話でコミュニケーションをはかる
順番に詳しく解説します。
1. DM(手紙)を送る
DM、もしくは手紙の送付が効果的なアプローチ方法です。
BDRのターゲットは大企業なので、何か物事を決める際は決裁権者の承認が必要となります。とはいえ、上層部への電話やメールは無視される可能性が非常に高くなりがちです。
そこで破棄や無視されづらいDMや手紙などの郵便物を送ります。広告のような手紙だと、開封してもらえない可能性があります。受け取る人の名前をメール本文の中に差し込み、あたかも「自分ごと」として受け取れるようにしましょう。
またジャンルにあった内容にするために、企業の属性も考えるようにするのも重要なポイントです。
古典的なアプローチ方法ですが、読まれる可能性が高く、実用性のある方法だといえるでしょう。
2. 名刺交換をする
展示会やセミナーなどで名刺を交換して、企業とやり取りを図ります。対面でのコミュニケーションで信頼を得られるからです。
メールや電話では、相手の姿を見れないので、どのような気持ちなのか、何を求めているのか判断しにくいですが、対面だと表情で判断できるので、信頼を構築しやすい傾向があります。
また相手がどのような人物なのか、今後関わっていくと大きな利益が得られるのかがある程度判断できます。展示会や説明会などの会場には多くの企業のキーパーソンが足を運ぶので、自社の魅力をアピールして、リード獲得を狙うチャンスです。
新型コロナウイルスの規制が緩和されている現在は対面でのイベントが多いので、積極的に参加し、多くのリードを獲得しましょう。
3. SNSで交流する
SNSでの交流は企業との接点を増やすうえで重要なアプローチ方法といえます。
SNSをビジネスとして利用する企業が多くなってきており、帝国データバンクの調査によると、回答した1,022社のうち、SNSを活用している企業は4割という結果でした。
また企業の情報も容易に獲得でき、発信している内容から自社サービスを提案できるかもしれません。
自社の魅力を発信することで、アピールにもなるので、積極的に交流していくとよいでしょう。
4. 決裁権者と商談する
電話やメールでアプローチできなくても、決裁権者と商談します。決裁権者と接点を作ることで、受注につながるからです。
BDRでは、ターゲットが大企業なので、組織体制がかなり複雑です。通常であれば、誰がキーパーソンかわかりにくいでしょう。逆に重要人物がわかっていれば、非常に大きな効果を発揮します。
また過去に商談したことのある企業だと、そのとき担当していた方に連絡して情報を聞き出すことも可能です。
顧客との接点を活用して、決裁権者の情報を取得し、商談できる体制をとっておきましょう。
5. 電話でコミュニケーションをはかる
社内にリードがあるときは、電話でコミュニケーションを図るのも重要なアプローチ方法です。
電話をしても相手も忙しいので、無視されたり、適当にあしらわれたりする可能性があります。電話をかけた理由を簡潔に伝えて「あなたに伝えたくて電話した」ということを知ってもらえるようにしましょう。
闇雲に電話をするのではなく、業界や企業内容を分析して、自社商材に当てはまるかどうかを確認します。有益な情報を提供するために、相手の情報を提示してもらえる動きを心掛けましょう。
SDRとBDRを導入するポイント6つ
ここでは、SDRとBDRを導入する際に気を付けるべきポイントについてまとめています。これらを意識したうえで、実施するとより効果的なSDR・BDRになるでしょう。
SDRとBDRを導入するポイントは以下の6つです。
- 目的を明確にする
- 運営方針を決める
- KPIの設定を徹底する
- 適正な人材を配置する
- 他部門と連携する
- インサイドセールスツールを導入する
今回は導入するステップにもなるように解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
1. 目的を明確にする
SDRとBDRを導入する目的を明らかにします。なぜなら明確でないと具体的な施策、社員のモチベーションが上がらないからです。
SDRかBDRどちらを導入すべきか判断できるようにします。たとえば、新たな顧客を獲得したいときはBDRで、既存顧客と再び商談したいときはSDRを行うようにしましょう。
2. 運営方針を決める
目的を明確にしたら、どのようにしてSDRとBDRを運営していくかを決めます。ターゲット企業と自社商材の親和性を確認して、戦略を設計しなければなりません。
たとえば低価格で導入しやすい場合は、SDRでアプローチしたり、高価格で対面で行うBDRが必要になったりします。ただしBDRは緻密な戦略と技術が必要なので、注意しましょう。
3. KPIの設定を徹底する
SDRとBDRにはKPIの設定が必須です。KPIとは、目標を達成するための重要な評価指標のことです。必要なリード数や受注数などを明らかにするために用います。
ここでの主なKPIは以下のとおりです。
- ターゲット企業への架電数
- 決裁権者への連絡回数
- ターゲット企業のアポイント数
KPIは何をすればいいのかという重点的なポイントが押さえられます。さらに社員のモチベーションにつながるでしょう。
4. 適正な人材を配置する
SDRとBDRでは、人材の育成も重要です。あまり知られていない特殊な部門なので、適正人材がわかりにくいでしょう。
たとえば、以下の特徴に当てはまっていたらおすすめです。
- 向上心
- 継続力
- 事実を交えた思考 など
また受注までの流れをすべて理解している経験者を配置するのも非常に効果的だといえるでしょう。
なお、こちらの記事「【完全版】インサイドセールスに向いている人・不向きな人の特徴を徹底解説!」では、インサイドセールスに向いている・不向きな人の特徴について詳しく解説します。
インサイドセールスに少し興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください!
5. 他部門と連携する
とくに連携を取るべき部門は、マーケティング部門とフィールドセールス部門です。
そもそもSDRとBDRはマーケティング部門とフィールドセールスの間に存在しています。またインサイドセールスでもあるので、マーケティング部門からもらったリードの受注確度を高めてフィールドセールスに渡すのが目的です。
SDRとBDRはマーケティング部門からはリードが供給されて、フィールドセールスとは、よりよい結果を出すために密に連絡を取り合って連携をとるようにしましょう。
また、こちらの記事「インサイドセールスとフィールドセールスの違いとは?連携方法も解説」でインサイドセールスとフィールドセールスの違いについて解説しています。
「フィールドセールスについて知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください!
6. インサイドセールスツールを導入する
インサイドセールスをうまく効果を発揮させるのであれば、ツールを導入します。インサイドセールスツールは以下のようなツールを指します。
- MAツール
- SFA/CRMツール
- ウェブ商談ツール
インサイドセールスツールなしだと、これまで解説したポイントは全て単体で管理しなければならず、すべてのポイントの効果を最大限運用できないかもしれません。
インサイドセールスツールだとここまで説明した内容を1つのツールですべて管理可能です。
なお「インサイドセールスツールおすすめ9選!選定ポイントも解説」ではインサイドセールスツールについて詳しく解説しています。
「インサイドセールスツールを詳しく知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
SDR・BDRの違いを理解して、インサイドセールスの導入に落とし込もう
SDRとBDRはそれぞれ違った特徴を持っており、自社にあった手法を見つけなければなりません。もしSDRとBDRどちらかを導入する場合は、この記事を参考にしながらインサイドセールスを運用していきましょう。
リードファクトリーではSDRとBDRのインサイドセールスの代行を運営しています。インサイドセールスの立ち上げから運用まで携わった専門家が担当します。「インサイドセールスの運用に困っている」という方はお気軽にご相談ください!
一橋大学商学部卒。ENEOS株式会社に新卒で入社。日本最大級の屋内型テーマパークの立ち上げ、ベンチャー企業でマーケティング責任者としてBtoBマーケティング、インサイドセールス等の立ち上げ。その後、プライム市場上場のグローバル医療メーカーにて、海外BtoBマーケティングに従事。その後、BtoBマーケティング・営業DX支援の株式会社LEAD FACTORY.を創業。