【決定版】インサイドセールスのKPI|決める方法や達成のコツとは

「インサイドセールスのKPIって必要なの?」

「インサイドセールスで設定したKPIを成功させたい…」

このような疑問や悩みをお持ちではありませんか。

インサイドセールスで成果を上げたいときは、適切なKPIを設定しなければなりません。KPIの設定方法を知ると、インサイドセールスの明確な成果や改善方法がわかり、質の良いPDCAが回せます。

本記事では以下の内容を解説します。

  • インサイドセールスでのKPIとは
  • KPIの効果測定の重要性と設定すべき指標
  • KPI数値の決め方とフェーズごとで重要視する指標
  • KPI達成のためのポイント

インサイドセールスのKPIの決め方や、インサイドセールスの成果を上げたい方にとって必要な情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください!

インサイドセールスのKPIとは

KPIとは、組織の最終目標(KGI)を達成するために必要な中間目標のことです。どのような業務であっても、KPIを決めておくと、チーム及び個人の達成状況を客観視し、目標達成に向けた組織の動きを把握できます。

インサイドセールスでのKPIでも、状況を客観視することで目標に対してどれくらい達成したのかを確認することが重要です。KPIを測定しないと、インサイドセールスで得られる効果が把握できず、効率の悪いインサイドセールスの運用が続いてしまいます。

その結果、効果がなく費用だけがかかってしまいます。例えば、インサイドセールスで使うツールや設備、そして人件費などです。費用対効果の高いインサイドセールスにするために、適切なKPIを設定するようにしましょう。

【必ず決めよう】インサイドセールスで設定すべきKPIの指標

インサイドセールスで設定すべきKPIの指標は以下の5つです。

  1. 架電数と着電率
  2. メール開封率
  3. 商談数と商談化率
  4. 受注数と受注率
  5. 受注額

順番に解説します。

1. 架電数と着電率

架電数と架電率は、インサイドセールスで最も一般的に設定されている指標の1つです。架電とは、自分から電話をかけることで、架電数は電話をかけた数、着電率は架電した数のうちどれだけの割合で対象者に繋がったかの数です。

インサイドセールスは見込み客にアプローチしなければなりません。なぜなら見込み客を育成するのが目的だからです。また電話対応の品質を向上や効率化を促進するためにKPIに設定することがあります。

2. メール開封率

インサイドセールスでメルマガを配信している場合は、メルマガの開封率をKPIに設定します。メルマガは見込み客にとって有益な内容を配信可能です。よって見込み客との関係値を上げられます。また開封率が高いとメルマガに興味をもっているため、より高い関係値である可能性があります。

特定の見込み客に配信したメルマガがどれくらいの割合で開封されているかは、メールマーケティングで重要な指標になります。

3. 商談数と商談化率

インサイドセールスが最も設定しているKPIが、商談数と商談化率です。インサイドセールスは見込み客を商談案件化まで促し、フィールドセールスに受け渡します。商談数と商談化率が高いと見込み客を十分に育成し、受け渡しに成功しやすいです。

インサイドセールスの目的である商談数や商談化率を忘れずに設定しましよう。

4. 受注数と受注率

インサイドセールスでは、受注数や受注率も設定します。これはフィールドセールスやマーケティング部門で用いられることが多いです。

しかしインサイドセールスにも設定することで、受注確度を意識したナーチャリングができます。最終的には見込み客を受注まで促すことが重要なので、設定しておくことがおすすめです。

5. 受注額

インサイドセールスでは受注額もKPIに設定します。受注額を設定することで、インサイドセールスのトスアップやナーチャリングの質を高められます。

低単価商品よりも、高単価商品の方が受注するのは難しいですが、丁寧なナーチャリングを施すことで、商品の受注を促しやすくなるでしょう。

受注額を設定すると、フィールドセールスとの目線が合うため、部門間での連携やより本質的な指標を追うことができるようになります。

インサイドセールスでのKPIはKGIから考える

インサイドセールスでのKPIは、一般的にはKGIから逆算して考えます。KGIとは組織において最終目標を表す指標です。

一例ですが「売上5,000万円」と設定すると、受注数と顧客単価が以下の指標になります。

  • 受注数:100社
  • 顧客単価:50万円

ここから商談数を考えますが、商談数=受注数になることは少ないので、「商談数500件」とします。その結果、アポ率を1%と仮定すると「架電数50,000件」に設定可能です。

KPIは過去の売上から考えると、より明確な指標が設定できます。このようにKGIから逆算して、KPIを設定すると数値が明確になります。

【参考】1日の架電数と商談獲得数KPIの平均数値は?

KPIの設定はインサイドセールスの効果を十分に上げるのに重要です。とはいえ市場の数値を乖離している場合があるでしょう。

そこでインサイドセールスの平均数値を紹介します。ここでは平均架電数と商談獲得数についてです。

株式会社immedioが発刊した「インサイドセールス白書」2023によると以下の結果となりました。

  • 1日の平均架電数:36件
  • 1日の商談獲得数:2.6件

上記の結果からインサイドセールスが架電から商談まで至るのが約14%です。つまり10件に1件が商談案件になります。

KPIの設定をする際はこの数値を参考にしてみてください。

参照:PR TIME|インサイドセールスの1日あたり行動量は平均58件 〜リード流入から5分以内に架電出来ている人は全体の2割にとどまり、架電の7割以上は見込み客と接続出来ていない実態が判明〜 | 株式会社immedioのプレスリリース

インサイドセールスのKPIはフェーズによって変える

インサイドセールスにおけるKPIの設定は常に一定ではなく、各フェーズによって変更するのがおすすめです。具体的には以下のフェーズに分けられます。

  1. 前半:商談獲数
  2. 中盤:リード分析
  3. 後半以降:成約率

順番に解説します。

前半:商談獲得数

インサイドセールス立ち上げ前半では、「商談獲得数」が最も重要なKPIになります。

前半は架電率や受注率など効果測定に必要なデータがないです。なので、まずは商談数を獲得することが目下の目標となります。明確な効果測定をするためには商談獲得が欠かせないので、フィールドセールスに引き渡し、結果をデータとして蓄積しましょう。

中盤:商談獲得率

インサイドセールス立ち上げから中盤になると、複数のメンバーで架電する場合が多いです。そうなると、必然的に商談獲得率がメンバーによってバラバラになります。そこで、商談獲得率をKPIとして追加し、メンバーによる差をなくし徹底的な仕組み化をします。

また、中盤になるとデータが溜まってくるため、しっかりとリードの分析をしましょう。分析の結果、例えばですが、特定のリードに絞ることで、ナーチャリングしやすく、受注確度の高い商談案件をフィールドセールスに引き渡せます。

具体的な分析項目は以下の項目です。

  • 業種・業態
  • 企業情報
  • 企業属性
  • 検討した理由

精度の高いリード分析は、受注確度の高い商談案件につながります。

後半以降:成約数

インサイドセールス立ち上げから長期間が経った段階で、注力するKPIは成約数です。インサイドセールスは過去の成功例にあるプロセスに当てはめながら、ナーチャリングできます。

一例ですが、受注した会社の企業情報や属性、課題から過去に成功している案件を探し共通点を見つけましょう。

インサイドセールスを成功させる方法

インサイドセールスを成功させる方法は以下の4つです。

  • 【大前提】インサイドセールス立ち上げの計画を入念に行う
  • メールを積極的に利用する
  • あらゆる情報が共有できる
  • 増員・育成を行う

順番に詳しく解説します。

【大前提】インサイドセールス立ち上げの計画を入念に行う

インサイドセールスを成功させたい場合は、インサイドセールスを立ち上げる計画が重要です。突発的にインサイドセールスを立ち上げると、見込み客リストを減らすだけで、成果が得られません。

インサイドセールスの立ち上げには以下の流れが重要です。

  1. 訴求する商材を決める
  2. 目的を決める
  3. 戦略を決める
  4. 訴求手順を決める
  5. 担当者を育成する
  6. トークスクリプトを作る
  7. ツールを活用する

詳しくは「【完全版】インサイドセールス立ち上げに成功する7つのステップと事例を紹介!」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

メールを積極的に利用する

メルマガやキャンペーン情報など、メールを使った情報発信がおすすめです。メールを活用すると以下のメリットがあります。

  • 接触機会が増える
  • 信頼感を与える
  • 業務が減る

有益な情報を配信し続けると、リード顧客は自社に対して信頼感を持ちます。また定期的に配信することで、接触機会が増えます。自社についての認知が高まり、商談案件になりやすいです。

またメールには自動配信機能が備わっています。あらかじめ特定の時間に設定すると、人がいなくても配信可能です。担当者の業務削減にも貢献できます。

インサイドセールスの成功だけでなく、業務削減にも特化しています。

あらゆる情報が共有できる

社内にあるノウハウや顧客情報が共有できる仕組みが必要です。実績のある社員からのノウハウはインサイドセールスのスキルアップにつながります。顧客情報も共有すると顧客の追加情報を聞けるでしょう。

具体的には、ツールを用いると社内共有しやすく、ツールの種類は以下の2つです。

  • SFA:営業効率を促進するツール
  • CRM:顧客の関係を構築する

詳しくはこちらでおすすめのツールなどを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:インサイドセールスツールおすすめ9選!選定ポイントも解説

増員・育成を行う

インサイドセールス担当者を増員する、もしくは育成すると成功しやすいです。成果を出しているインサイドセールスに新たな担当者を増やすと、成果はさらに向上します。そのためには育成できる環境を整えましょう。

インサイドセールスの育成環境が整っていれば、早い段階で実務に取り掛かれます。

まとめ:インサイドセールスでのKPIを明確にして、自社の売上アップを目指そう

インサイドセールスでのKPIについて以下の3つが重要です。

  • インサイドセールスのKPIは効果測定をするために必要不可欠
  • KPI数値を決めるときは、KGIから逆算する
  • 設定したKPIを達成するには、入念な計画とメールの活用、担当者の増員と育成

インサイドセールスのKPIは、効果測定はもちろん、企業の売上にもつながります。

とはいえ、インサイドセールスはKPIのみではありません。インサイドセールスの立ち上げ段階で準備を怠ると失敗する可能性があります。インサイドセールスの立ち上げに成功したい方はリードファクトリーにご相談ください。インサイドセールスに関する無料相談をおこなっています。ぜひご検討ください。

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一橋大学商学部卒。ENEOS株式会社に新卒で入社。日本最大級の屋内型テーマパークの立ち上げ、ベンチャー企業でマーケティング責任者としてBtoBマーケティング、インサイドセールス等の立ち上げ。その後、プライム市場上場のグローバル医療メーカーにて、海外BtoBマーケティングに従事。その後、BtoBマーケティング・営業DX支援の株式会社LEAD FACTORY.を創業。