【徹底解説】HubSpotの料金体系やプラン、活用方法を詳しく解説!

昨今、デジタルツールの活用で、マーケティング・営業・カスタマーサポートの効率化を目指す企業が増えています。しかし、適切なツールを選定し、組織全体で統合的に活用するのは容易ではありません。

以下のようなお悩みを抱えていませんか?

「マーケティングと営業の連携がうまくいかず、見込み客を逃している」

「顧客とのコミュニケーションを効率化し、顧客満足度を高めたい」

 「複数のシステムやツールを使いこなすのに時間がかかりすぎている」

そんなお悩みを一役に解決できるのがHubSpotです。

マーケティング、営業、カスタマーサポート、コンテンツ制作までを統合し、ビジネスプロセスの自動化や顧客データの一元管理を実現します。

本記事では、そんなHubSpotの料金体系やプラン、そして選び方のコツまでを詳しく解説します。

目次

HubSpot(ハブスポット)とは

HubSpotはCRM(顧客関係管理)システムを基盤に、営業・マーケティング・カスタマーサクセス・コンテンツ制作を効率化する、MAツール(マーケティングオートメーションツール)兼、CMS(コンテンツ管理システム)ツールです。

HubSpotでは、顧客とのやり取りを一元的に管理することで、リードの育成から受注までのプロセスを非常に容易に管理することができます。

よく比較されるSalesforceやMarketoなどとは異なり、HubSpotはCRMとMAツールの機能が一つのプラットフォームに統合されており、顧客管理とマーケティングオートメーションをシームレスに行えます。Salesforceでは、MAツールとして別途Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)が必要です。

また、CMSの側面においても、度々WordPressと比較されることがあります。HubSpotは、CRMが統合されている点やAIの活用で簡単にコンテンツの作成や改善が可能な点、そしてSEO対策のしやすさにおいてWordPressと差別化されています。

また、企業の目的や個性、成長度合いに応じて柔軟にカスタマイズすることが可能なので、例えば、受注時と失注時のプロセス、メールの開封率等を詳細に比較分析し、マーケティングや営業活動を改善することなどができます。

【無料お役立ち資料】
これ1本で丸わかり!MAツールの選び方(50P超)


これ1本で丸わかり!MAツールの選び方(50P超)

HubSpot(ハブスポット)の料金体型

HubSpotの購入方法は大きく分けて「まとめて機能を買う方法」と「機能ごとに買う方法」があります。

まとめて購入する場合

“Customer Platform”と呼ばれ、マーケティングや営業に必要な基本的な機能が全て内包された製品です。

料金形態は以下の通りですが、価格によって社内で使用できる人数、機能や一部サービスの上限数が増えます。

無料ツール無料
Starter Customer Platform1,800円 / 月
Professional Customer Platform140,400 / 月
Enterprise Customer Platform516,000 / 月

“無料”プランはもちろん、”Starter Customer Platform”プランでもマーケティングや営業活動に必要な基本的な機能が備わっています。各種無料プランがあります。無料プランでは機能に制限がかかるものの、一部機能を無料で使用することができるため、気になる方は無料プランで使用感を確かめることをお勧めします。

プランに関して詳しくはHubSpot公式HPをご覧ください。

機能毎に購入する場合

HubSpotは以下の通り、6つ機能を軸にサービスを展開しています。すべてに”Hub”と記載されているため、違いがわかりにくい部分はありますが、それぞれの製品の役割は以下の通りです。

  • Marketing Hub(マーケティングハブ)
    • 見込み顧客・リード管理を目的としたMAツール(マーケティングオートメーション)
    • マーケティングキャンペーン管理、比較
  • Sales Hub(セールスハブ)
    • 商談管理を中心としたCRM・SFAツール
    • パイプライン管理やインサイドセールスのコール管理
    • 営業活動(商談数、受注数、受注金額)の進捗・フォーキャスト管理
  • Service Hub(サービスハブ)
    • カスタマーサポート対応の一元管理
    • チケットによる応対管理、オムニチャネル対応のヘルプデスク
    • FAQサイト(ナレッジベース)による独自のヘルプ記事ライブラリー構築
  • Operations Hub(オペレーションハブ)
    • さまざまなアプリ間の同期、顧客データのクレンジングや整理
    • JavaScriptまたはPythonベースのアクションをもとに自動ワークフローを構築可能
  • Content hub(コンテンツハブ)
    • CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)ソフトウェア
    • 柔軟性の高いテーマやドラッグ&ドロップ操作のページエディターでサイトを簡単に構築可能
    • 流入数やコンバージョン数などのウェブサイトのパフォーマンスを分析
  • Commerce Hub(コマースハブ)
    • 見積もり、決済、レポート、顧客データの全てを一元管理


以下では、各Hubの料金体系と機能について簡単にご紹介します。

Marketing Hub(マーケティングハブ)

「Marketing Hub(マーケティングハブ)」は、広告やランディングページを作成し新たな見込み客を見つけ、有効なインサイトを抽出し分析。そして、MA(マーケティングオートメーション)を実行していくようなツールです。

プラン名月額使用可能な機能
Marketing Hub Starter1,800円(無料プランに加え)
・メッセージング分析
・Eメールとアプリ内チャットサポート
・シンプルなマーケティングの自動化
が追加されます。
Marketing Hub Professional96,000円(Starterプランに加え)
・カスタムレポート
・チーム
・マーケティングSMS
・動的なパーソナライズ
・オムニチャネルのマーケティングオートメーション
・リードスコアリングアプリ
・ソーシャルメディア
Marketing Hub Enterprise432,000円(Professionalプランに加え)
・カスタマー ジャーニー アナリティクス
・チームを編成
・カスタムイベント
・カスタムオブジェクト
・マルチタッチ収益アトリビューション
・AIソーシャル受信トレイ分析
・コンテンツやデータへのアクセスを制限

Sales Hub(セールスハブ)

「Sales Hub(セールスハブ)」は、CRM(顧客関係管理)を基盤としたSFA(営業支援システム)ツールです。

取引追跡、営業分析、パイプライン管理などの機能をはじめ、自動化による業務効率化などで、営業活動を強化し、より多くの取引を成立させるためのツールです。

プラン名月額使用可能な機能
Sales Hub Starter1,800円(無料プランに加え)
・コミュニケーションの自動割り当て
・HubSpotが提供する電話番号
・目標
・シンプルな自動化
・繰り返しタスクとタスクキュー
・複数通貨対応
・電子署名
が追加されます。
Sales Hub Professional10,800円(Starterプランに比べ)
・フォーキャスト
・コール文字起こしとコーチング
・プレイブック
・案件創出ワークスペース
・ABMツールとオートメーション
・シーケンス
・コーチングプレイリスト
Sales Hub Enterprise18,000円(Professionalプランに比べ)
・経常収益の追跡
・リードフォームによる割り当て
・カスタムオブジェクト

Service Hub(サービズハブ)

「Service Hub(サービズハブ)」は、CRM(顧客関係管理)を基盤としたカスタマーサクセスツールです。

CRMの一元管理で顧客情報を集約することによって、迅速かつ統一された顧客対応を可能にします。また、蓄積データを分析してサポートプロセスを最適化し、顧客満足度の向上をさせていくようなツールです。

プラン名月額使用可能な機能
Service Hub Starter1,800円(無料プランに加え)
・ウェブチャット
・ミーティングのスケジュール設定
・Eメールとアプリ内チャットサポート
・コミュニケーションの自動割り当て
・シンプルなチケットの自動化
が追加されます。
Service Hub Professional10,800円(Starterプランに加え)
・プレイブック
・サービスアナリティクス
・顧客フィードバックアンケート
・カスタマーポータル
が追加されます。
Service Hub Enterprise18,000円(Professionalプランに加え)
・シングルサインオン
・コミュニケーションインテリジェンス
・フィールドレベル権限
・カスタムオブジェクト
・管理者通知の管理
が追加されます。

Operations Hub(オペレーションハブ)

「Operations Hub(オペレーションハブ)」は、散らばったデータを一括管理・整理し、オートメーションで業務効率化を図るためのツールです。

このツールは、複数のツールやアプリケーションからデータを同期し、HubSpotを中心にデータの統合や整理を自動で実行します。従来、手動で行っていたデータ管理や煩雑な作業から完全に解放され、効率的なデータ運用が可能となります。また、単純作業はもちろん、複雑な作業もワークフロー機能で自動化することが可能なため、業務の効率が格段に上がります。

プラン名月額使用可能な機能
Operations Hub Starter1,800円(無料プランに加え)
・Eメール返信トラッキング
・既存データ同期
・データ同期
・既定のフィールドマッピング
・Eメールの健全性レポート
Operations Hub Professional86,400円(Starterプランに加え)
・AIを利用したデータの書式設定に関する推奨
・スケジュール済みワークフロートリガー
・プログラマブルオートメーション
・一括重複管理
・データ品質コマンドセンター
・データの健全性のトレンド
が追加されます。
Operations Hub Enterprise240,000円(Professionalプランに加え)
・詳細なデータの計算と準備
・標準サンドボックスアカウント
・Snowflakeデータ共有
・詳細な権限
・データセット
・カスタムオブジェクト
が追加されます。

Content Hub(コンテンツハブ)

「Content Hub(コンテンツハブ)」は、CMSツール(顧客関係管理)を基盤としたCMSツールです。

具体的には、HubSpot上でWebページやLPページ、ブログの作成やその管理などを簡単に行うことができるツールです。

しかし、HubSpotの性質上、Content Hubを単体で活用する例は珍しく、Marketing HubやSales Hubと併用することが多いです。そうすることで、コンテンツが単なる情報提供に留まらず、見込み顧客を効率的に育成し、顧客との強力な関係を築くための強力な手段となりえます。

プラン名月額使用可能な機能
Content Hub Starter1,800円(無料プランに比べ)
・フォーム作成
・ブログ作成
・ウェブサイトページ作成
・ランディングページ作成
・AIアシスタント
・プレミアムホスティング
Content Hub Professional54,000円(Starterプランに比べ)
・カスタムレポート
・スマートコンテンツおよびレポート
・ポッドキャスト(ベータ)
・ブランドボイス
・コンテンツリミックス(ベータ)
・メンバーシップ
・コンテンツ埋め込み
・A/Bテスト
・動的ページ
・AI翻訳
が追加されます。
Content Hub Enterprise180,000円(Professionalプランに比べ)
・複数サイト
・カスタムオブジェクト
・コンテンツやデータへのアクセスを制限
・ウェブアプリ
・アクティビティーの記録
・チームを編成
・コンテンツの承認

Commerce Hub(コマースハブ)

「Commerce Hub(コマースハブ)」は、見積書や請求書、納品書の作成から送付、収益の回収までの一連の業務を自動化し、HubSpotのCRMと連携してデータを統合・管理します。これにより、手作業によるエラーや煩雑な作業を削減し、業務の効率化を実現します。

Commerce Hub機能の使用に関して、毎月のSaaSサブスクリプション手数料は発生しません。HubSpot製品・サービスカタログでさらに詳しく説明されているように、Commerce Hubを通じて処理された取引についてのみ手数料の請求が行われます。

HubSpot(ハブスポット)の無料プランでできること

HubSpotは各種無料トライアルがあり、無料プランでも以下の充分な機能を使うことができますので、ぜひお試しください。

  • コンタクト管理
    • チケット管理
  • アナリティクス
    • サービス分析によるサービスレポートの作成
    • レポート作成ダッシュボード
  • Eメール
    • 共有の受信トレイ
    • チームの共有アドレス
  • ウェブチャットの設置

HubSpotの無料のミーティング調整機能については「【無料で使える】HubSpotの日程調整ツールの機能を徹底解説」で詳細を解説しているので是非ご覧ください。

HubSpot(ハブスポット)の有料プランと無料プランの機能比較

前述した通り、HubSpotは6つの製品が4つのプランで構成されています。それぞれのプランで使える機能と、その活用方法を紹介していきます。

Marketing Hub(マーケティングハブ)とは

Marketing HubはCRM(顧客関係管理)を基盤とし、リードの創出から育成までをMA(マーケティングオートメーション)ツールを活用して管理・自動化するツールです。

活用のイメージとしては、広告やランディングページを作成し新たな見込み客を見つけ、インバウンドマーケティングを実施。そして、有効なインサイトを抽出し分析しながら、リードナーチャリングを行う。そして、適切なタイミングで営業にトスアップしていくような仕事を担います。

MarketingHubについて詳しくは「【HubSpot】Marketing Hub(マーケティングハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でプランやできることを解説しています。

Starterプランでできること

Starterプランでは、無料プランで使用できる基本的なメールマーケティングやフォーム作成、ランディングページ作成機能に加え、CTAの設置や必須フィールドの設定、Eメール健全性インサイトが利用できるほか、HubSpot担当者との1対1のテクニカルサポートを利用できます。

小規模なマーケティングチームや予算に制限がある場合でも、リードの取得から育成、またそれらの管理までを手軽に実行することができます。

StarterプランとProfessionalプランの違い

Professionalプランでは、Starterプランの基本機能に加え、さらに高度なマーケティング機能が利用できます。例えば、マーケティングの自動化フロー(ワークフローの自動化)、A/Bテスト、高度なレポート機能など、リードのナーチャリングをより効率的に行うためのツールが豊富です。また、複数のチャネルを通じたカスタマイズされたキャンペーンの管理や、CRMとの高度な連携が可能になります。

マーケティングの自動化フロー(ワークフローの自動化)では、リードが特定の条件を満たした際に自動的にフォローアップメールを送信したり、営業チームに通知を送ることができます。例えば、見込み客が自社ページに訪問した際に自動的にフォローアップメールを送ったり、見込み客が製品ページを1週間ぶりに訪問した場合に、営業担当に即時通知がいくように設定したりなど、マーケティングオートメーションでのリードナーチャリングで、自社マーケティングを強化することが可能です。

また、A/Bテスト機能を使えば、異なるメールの件名やコンテンツのパフォーマンスを比較し、最も効果的なバージョンを自動的に選定して送信することが可能です。こうしたテストは、メールの開封率やクリック率を最適化し、より成果の高いキャンペーンを実現します。

さらに、Professionalプランでは、詳細なレポート機能により、マーケティング活動の効果を深く分析できます。例えば、リードの取得から営業への引き渡しまでの各プロセスの成果を可視化し、どのチャネルが最も効果的かを判断し、予算配分や戦略の最適化に役立てられます。

これらの機能により、単なるマーケティングの効率化にとどまらず、リードの獲得から顧客化、そして長期的な関係構築までの全体的なプロセスを高度に管理できます。

・ABテスト機能:一部要素を変更したLPやWebページをAパターンとBパターンで作成し、それをランダムにユーザーに表示することで、より良いパフォーマンスを得られるコンテンツを作成することが可能です。新規コンタクト数や平均直帰率、ページビューあたりの時間を確認することができます。

・ワークフロー(自動化):リードナーチャリングをタイムリーに行わなければ、リードの関心は薄れてしまいます。HubSpotではトリガーや条件、アクションを事前に設定し、リードに合わせて最適なタイミングで自動的にアクションを取ることが可能です。

Enterpriseプランがおすすめな企業

Enterpriseプランは、大規模な顧客基盤を持ち、より高度なマーケティング機能を求める企業に最適です。Professionalプランよりも多くのカスタムレポートやスコアリングが利用でき、共有受信トレイのカスタムビューも強化されています。これにより、大規模な組織のマーケティングと営業の効率化を実現することが可能です。

また、Enterpriseプランでは「予測リードスコアリング」や「カスタマージャーニーアナリティクス」などが追加されています。「予測リードスコアリング」では、AIがリードの優先順位を自動的に判断し、営業チームが高確度の顧客に効率よくアプローチすることができます。また、「カスタマージャーニーアナリティクス」では顧客の購入プロセスを詳細に分析し、パーソナライズされた戦略を展開することが可能です。

Sales Hub(セールスハブ)とは

Sales HubはCRM(顧客関係管理)を基盤としたSFA(営業支援ツール)です。

獲得したリードに対して、トラッキングやフォローアップを自動的に行い、適切なタイミングで働きかけを行い、高い商談の成約率を目指していくようなツールです。

Starterプランでできること

Starterプランでは、無料プランで使用できる基本的な営業支援機能に加え、セールスオートメーションなど営業プロセス内のタスクや通知を自動化したり、コミュニケーションの自動割り当てでリードを自動的に割り当てたりすることが可能になります。また、CRMの活用によって、チーム間での情報や進捗の共有がスムーズに行える点も営業の効率化には欠かせない点です。

このように、リソースが限られているチームでも、営業活動を効率化する基本的な機能が備わっているため、効率的に見込み客の管理や営業活動を行うことが可能です。

SalesHubについて詳しくは「【HubSpot】Sales Hub(セールスハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でプランやできることを解説しています。

StarterプランとProfessionalプランの違い

Professionalプランでは、Starterプランの基本機能に加えて、さらに高度な営業支援ツールや自動化機能を利用できます。例えば、Marketing Hubでも紹介したワークフロー自動化に加え、シーケンス機能が搭載されており、営業担当者はリードに対する一連のアプローチを自動化し、タイムリーなフォローアップを確実に行いながら、やり取りを漏れなく管理することが可能です。

さらに、フォーキャスト機能では、営業目標に対する進捗を予測できます。アプローチやフォローアップの業務を自動化するワークフロー設定や、Salesforceとのシームレスな連携も提供されています。

また、ABM(アカウントベースドマーケティング)ツールの導入により、特定の企業やターゲットアカウントに対して、パーソナライズされた営業戦略を展開することが可能です。これにより、高価値の取引を効率的に獲得できるようになります。

・シーケンス:顧客とのコミニュケーションを自動化し、フォローアップの漏れを防止するツールです。例えば、自動で定期ミーティングの設定をしたり、イベント後やミーティング後のフォローアップメールの自動送信など、繰り返し発生する単純業務を一括で自動化することが可能です。

・フォーキャスト:リード別に目標に対する進捗状況を把握することができ、数年から四半期まで様々な期間での進捗を確認、共有また予測することが可能です。

Enterpriseプランがおすすめな企業

Enterpriseプランでは、コンタクトを分析し、成約確率とコンタクトの優先順位をつける予測リードスコアリングや、他にもより高度なカスタマイズ機能や自動化のオプションが提供されています。したがって、複雑な営業プロセスにも、大きなチームでの営業活動にも対応することが可能です。特に、複数のチームが連携して大量のリードを効率的に管理・追跡する際には絶大な力を発揮します。

Service Hub(サービスハブ)とは

Service Hubは、顧客サポート業務の効率化を目的としたカスタマーサクセスツールです。

CRMを基盤に、問い合わせの一括管理、顧客満足度調査、ナレッジベースの構築などを行い、顧客対応の迅速化、顧客満足度の向上を目指します。デジタル時代の現在、顧客との長期的な関係構築には欠かせないツールとなっています。

Service Hubについて詳しくは「【HubSpot】Service Hub(サービスハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でプランやできることを解説しています。

Starterプランでできること

Starterプランでは、無料プランで使用できる基本的なカスタマーサクセスツールに加え、顧客からの問い合わせを自動的に割り当てる、「コミニュケーションの自動割り当て機能」や、繰り返しのタスクや特定条件のチケットを自動的に分類する機能や、受信トレイの問い合わせを自動でチケットに変換するなど、様々な機能が追加されます。これらにより、無料プランよりは自動化や効率化の幅がさらに広がるので、予算に限りがあってもカスタマーサポートをこれから本格的に始めたい企業や、顧客基盤がまだあまり大きくない企業におすすめです。

・チケット管理:Service Hubのチケット管理機能は、自社のお問い合わせフォーム、メールでの問い合わせ、またFacebookチャットなど多種多様なチャネルと接続し、HubSpot上で一括管理することが可能です。また各チケットに対して担当者を自動で割り当て、進捗状況を追跡することで、対応漏れを防ぎ、迅速な解決が図れます。

StarterプランとProfessionalプランの違い

Professionalプランは、Starterプランより機能が拡張されており、中規模以上のサポートチーム向けに最適化された機能を提供しています。特に大きな違いは、チーム管理ができる点と自動化機能が強化される点です。Professionalプランでは、最大10個のチームをHubSpot内で作成できるため、異なる問い合わせ内容や顧客タイプに応じてチームを編成することが可能です。また、最大300件のワークフローを設定し、問い合わせ処理の自動化を強化することで、繰り返し発生するタスクや問い合わせ対応を効率化します。これにより、問い合わせ対応がスムーズで一貫性を持ったものになり、迅速なサポートが可能です。

さらに、Professionalプランでは重複管理機能も備わっており、顧客データの品質を維持しながら、複数のデータベースやシステムからの重複を自動で排除します。また、カスタムレポートの作成や、ナレッジベースの高度な管理ができ、顧客対応の質を詳細に分析し改善することが可能です。特に、問い合わせ量が多く、複数のサポートチームで効率的に対応したい企業におすすめです。

Enterpriseプランがおすすめな企業

Enterpriseプランでは、さまざまな機能や権限がより拡張されているため、大規模なサポートチームや複雑な問い合わせ管理が必要な企業に最適です。例えば、ワークフロー設定数やチーム編成可能数が増加し、問い合わせ対応を効率的に分担することができます。また、管理者通知の設定が可能になり、大規模なチームでの監督や進捗管理が容易になります。特に、複数チームが連携してサポート業務を行う場合には、この機能が重要な役割を果たします。

Content Hub(コンテンツハブ)とは

Content Hubは、デジタルコンテンツの需要が高まる現代で、簡単にコンテンツを作成し、多様なチャネルでのコンテンツ展開や配信を行うことが可能なツールです。ブログ記事やランディングページ、動画コンテンツ、ソーシャルメディアの投稿など、さまざまなコンテンツを一元管理し、効果的にブランドメッセージを発信することが可能です。

Content Hubについて詳しくは「【HubSpot】Content Hub(コンテンツハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でプランやできること、WordPressとの違いを解説しています。

Starterプランでできること

Starterプランでは、基本的なコンテンツ作成・管理機能が利用でき、コンテンツの作成から公開、分析までをContets Hub内で行うことが可能です。具体的には、ドラッグアンドドロップとテンプレートを用いて簡単にブログやランディングページ、ウェブページ作成をし、それらをSEOを実行しながら公開。そして、ウェブサイトのトラフィック分析や様々なカスタムレポートを用いながら分析していくようなイメージです。これにより、リソースが限られた企業でも、簡単にプロフェッショナルなコンテンツを作成し、SEOやデータ分析の力を活用して、マーケティングを効率的に進めることができるのがStarterプランの魅力です。

StarterプランとProfessionalプランの違い

Professionalプランでは、Starterプランの機能に加えて、より高度なコンテンツの制作と管理、分析が可能になります。例えば、HubSpot内のリストを更新するだけで、それに紐づいたコンテンツ全てに変更を加えることができる動的ページの作成や、同じ内容のページが複数存在することでSEOの評価が下がるリスクを回避するためのコンテンツの重複管理機能も追加されます。

また、SEOアナリティクス機能とGoogle Search Consoleとの連携により、SEOパフォーマンスの詳細な分析が可能になり、検索エンジンでの可視性を向上させるための具体的な対策を取ることができます。これに加えて、A/Bテスト機能を使えば、異なるコンテンツバージョンをテストし、どのバージョンが最も効果的かをデータに基づいて判断できるようになります。

さらに、Professionalプランでは、会員限定ブログの配信も可能になり、特定のユーザーグループに対して限定コンテンツを提供することで、リードナーチャリングや顧客維持に効果的な戦略を展開できます。これらの機能を活用することで、より戦略的で効果的なコンテンツマーケティングを簡単に行うことができます。

Enterpriseプランがおすすめな企業

Enterpriseプランでは、Professionalプランの機能がさらに強化され、一部使用制限が解放されます。新たに、チーム編成が可能になり、大規模なチームで効率的にコンテンツを作成できます。複数のサイトでコンテンツ展開が可能となり、グローバル展開や複数ブランドを持つ企業にも最適です。また、公開前にコンテンツの承認を得る機能が追加され、品質管理が強化されます。これにより、より大規模かつ複雑なコンテンツ運営が可能になります。

Operations Hub(オペレーションハブ)とは

Operations Hubは、散らばったデータを一括管理・整理し、オートメーションで業務効率化を図るためのツールです。

このツールは、複数のツールやアプリケーションからデータを同期し、HubSpotを中心にデータの統合や整理を自動で実行します。これにより、手動でのデータ管理や煩雑な作業から解放され、効率的なデータ運用が可能となります。また、単純作業から複雑な作業までをワークフローで自動化し、業務の効率化を実現します。

Operations Hubについて詳しくは「【HubSpot】Operations Hub(オペレーションハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でプランやできること、WordPressとの違いを解説しています。

Starterプランでできること

Operations Hubは無料で使用できる機能が非常に充実しているため、Starterプランとあまり差異がありませんが、Starterプランでは、1日あたり最大50件のインポートと500,000行のCRMデータのインポートが可能です。この機能により、大量のデータを効率的に取り込むことができ、顧客情報や取引履歴の更新をスムーズに行えます。また、外部連携アプリとのデータ同期が実現されるため、他のツールやシステムと連携しながらデータを一元管理することができます。さらに、10件の動的リストと1,000件の静的リストを作成できるリストのセグメンテーション機能も利用でき、日頃頻繁に入れ替わりがあるデータの整理が容易になります。これらの機能によって、データ管理が効率的になり、業務プロセスの向上が期待できます。

StarterプランとProfessionalプランの違い

Professionalプランでは、Starterプランの機能に加えて、より強力なデータ整理機能やワークフロー機能が追加されます。特にAIによるコンタクトや会社の重複レコードの整理や、マージする一括重複管理機能は非常に有用で、今まで手動で探して処理していた時間と体力を全て節約することが可能になります。正確な顧客情報をもとにその時間でより多くのアプローチを行えるようになります。

また、データの健全性に関するトレンドを追跡し、データ品質管理を自動化することが可能です。これにより、例えばデータの更新状況を定期的に監視し、古い情報を自動的に修正・更新する仕組みを構築できます。常に最新のデータを活用した意思決定が行えるようになり、迅速な営業・マーケティング活動を可能にします。

さらに、ワークフローオートメーションを活用することで、業務の効率化が図れ、手動での作業時間をより削減することが可能です。たとえば、定期的なレポート作成やデータ整理作業を自動化することで、データ分析により多くの時間を割くことが可能です。また、データ整理機能によって継続的なデータ品質の管理が可能になるため、信頼性の高いデータを基にした分析やレポーティングが実現します。

Enterpriseプランがおすすめな企業

Enterpriseプランでは、より高度な自動化機能や分析機能を活用したい企業に向いています。例えば、カスタムイベント機能では、自社のウェブサイトやアプリから特定のアクションを追跡し、ユーザーの行動を分析することができ、カスタムレポートやワークフローで活用可能です。また、カスタムオブジェクトを使うことで、契約や配送状況などさまざまなデータをHubSpotに保存し、関連データのレポーティングやワークフロー設定が行えます。このように、Enterpriseプランは大規模なチームやProfessionalよりも高度な機能を使用したい企業に向いています。

Commerce Hub(コマースハブ)とは

Commerce Hubは、CRMに紐づいた顧客情報を基に、見積書や請求書、納品書の作成から送付、収益の回収までのプロセスを自動化し、販売プロセス全体を効率化するツールです。従来生じていた、手作業での見積書や請求書、納品書の作成に加えそれらの送付にかかっていた手間を全て削減することが可能です。

Commerce Hubの主な機能には、見積書や請求書の作成と送付、支払いの追跡、収益の一括管理などが含まれます。また、ワークフローオートメーション機能により、特定の条件が満たされると自動的に請求書が発行されたり、未払いのフォローアップを自動的に行うことが可能です。

Commerce Hubについて詳しくは「【HubSpot】Operations Hub(オペレーションハブ)とは?他のHubとの違いを解説」でできることや活用方法について解説しています。

導入例から紐解く各プランやHub選びのコツ

HubSpotを導入する際には、企業のニーズや規模に応じたプランやHubを選ぶことが重要です。以下では具体的な企業例と活用目標を元に、活用のイメージをご紹介します。

導入イメージ①

企業例:中小の製造業(従業員50-100名)

目的:マーケティング・営業の自動化と効率化

使用するHubとプラン:Sales HubとMarketing HubのProfessionalプラン

活用のイメージ:

中小の製造業において、リソースが限られている中でいかに効果的に営業活動やマーケティングを行うかが課題となります。そこで、Sales HubとMarketing HubのProfessionalプランを組み合わせることで、次のように活用することができます。

Step1: リードの自動管理と営業プロセスの効率化

Sales HubのProfessionalプランを利用することで、獲得したリードを自動的にトラッキングし、成約に至るまでのフォローアップを自動化できます。例えば、ウェブサイトから問い合わせがあったリードに対して、自動的にフォローアップメールを送信し、その後の見積依頼や問い合わせに対してもシーケンス機能で適切なアクションを自動実行します。これにより、営業担当者は手動での管理業務を削減し、より多くの商談に臨むことができます。

Step2: マーケティングキャンペーンの自動化と成果の可視化

限られた予算の中でも最大限のROIを実現するために、Marketing Hubを活用して、メールマーケティングや広告キャンペーン、ランディングページを統合的に管理し、キャンペーンの効果をリアルタイムで可視化します。また、A/Bテスト機能を活用することで、広告やメールの効果を比較し、より成果の高いキャンペーンかどうかを確認することができます。

Step3: 営業とマーケティングのシームレスな連携

Sales HubとMarketing Hubが連携することで、マーケティングチームが獲得したリードは自動的に営業チームに引き継がれ、フォローアップがスムーズに行われます。例えば、Marketing Hubでリードを育成し、成約の可能性が高まったタイミングでSales Hubに自動通知を送り、営業担当者がすぐにアプローチを行えるように設定できます。

このように、Sales HubとMarketing Hubを活用することで、限られたリソースの中でも効果的な営業・マーケティング活動を展開し、業務の効率化と収益の最大化を図ることができます。

導入イメージ②

企業例:ITサービス提供企業(従業員200-300名)

目的:顧客データの分散管理と対応遅延による顧客満足度低下の改善

使用するHubとプラン:Operations HubとService HubのEnterpriseプラン

活用のイメージ:

複数のシステムで顧客データが分散管理され、情報の整合性が取れずに対応が遅れることで、顧客満足度が低下することが課題としてある中、Operations HubとService HubのEnterpriseプランを導入し、次のような改善を図ることが可能です。

Step1: データの統合管理による正確な顧客情報の提供

営業やサポートが顧客に対して迅速かつ適切な対応ができるように、ミスや遅延をOperations Hubを活用し減少を促します。具体的には、複数のシステムからの顧客データを自動的に同期し、一元した管理を実現し、AIによる重複データの自動整理や、正確なデータ更新により、常に最新の顧客情報をチーム全体で共有できるようにします。

Step2: 顧客サポートプロセスの自動化と対応スピードの向上

次に、Service Hubを活用して、問い合わせに対するチケット作成から対応までのプロセスを自動化します。問い合わせ内容に応じた担当チームへの自動割り当てや、問い合わせ進捗のリアルタイム管理により、顧客対応の迅速化が図れますまた、ナレッジベースの構築により、よくある質問への対応を自動化し、サポートチームの負担を軽減することも可能です。

Step3: 顧客満足度向上のための分析と改善

最後にService Hubのカスタムレポート機能を使い、顧客対応のパフォーマンスをリアルタイムで分析します。対応時間や解決率などのデータを元にサポートプロセスの改善したり、顧客満足度調査を定期的に実施したりして、顧客フィードバックを基にした迅速な改善が可能とします。

このように、分散した顧客データを統合し、顧客対応を自動化・効率化することで、顧客満足度の向上と業務プロセスの改善を実現することが可能です。

導入を検討する前に…

無料プランでも業務の効率化は図れますが、まずは月額1,800円のStarter Customer Platformをご利用してみてはいかがでしょうか。

Starter Customer Platformは、6つのHubのStarterプランをすべてまとめたお得なプランで、各HubのStarterプランの価格と同じ、月額1800円でで利用することが可能です!

現在、1つのHubのStarterプランで十分だと感じていても、他のHubの機能を試せるのがこのプランの魅力です。

まとめ

本記事では、HubSpotの料金体系からプラン、そして選び方のコツや活用事例を解説しました。

HubSpotを上手に活用することで、マーケティング、営業、カスタマーサポート、コンテンツ制作までを統合し、ビジネスプロセスの自動化や顧客データの一元管理を実現することが可能です。

リードファクトリーでは、HubSpotの導入支援をおこなっています。無料相談もおこなっておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

【無料お役立ち資料】
これ1本で丸わかり!MAツールの選び方(50P超)


これ1本で丸わかり!MAツールの選び方(50P超)

一橋大学商学部卒。ENEOS株式会社に新卒で入社。日本最大級の屋内型テーマパークの立ち上げ、ベンチャー企業でマーケティング責任者としてBtoBマーケティング、インサイドセールス等の立ち上げ。その後、プライム市場上場のグローバル医療メーカーにて、海外BtoBマーケティングに従事。その後、BtoBマーケティング・営業DX支援の株式会社LEAD FACTORY.を創業。