マーケティングの工数を半分以下、広告のCPAは5分の1に。ウェビナーからHubSpot運用までを横断する支援で「仕組み化」を実現

ご支援内容

【課題】

  1. 資金調達を機にマーケティング投資を加速したかったが、担当は一人。業務量がボトルネックになっていた。
  2. 業務委託先を増やしたもののマネジメントの時間と人手が不足しており、PDCAが回しきれなかった。
  3. イベントや広告、メルマガなどのマーケティング施策を体系的に運用し続けられる体制が整っていなかった。

【目的】

  1. ウェビナーやオフラインイベントを中心にしたリード(見込み顧客)獲得チャネルの運営を安定的かつ継続的なものにする。
  2. メルマガやWeb広告、HubSpotを活用したナーチャリング体制を確立。
  3. マーケティング業務の負荷を低減し、本来の業務へリソースを集中させる。

【効果】

  • ウェビナーやイベント(オフライン含む)の開催回数を月1回から月4〜6回に拡大。PDCAを安定して回せる運営体制が確立し、リード・商談の獲得につながるチャネルへと成長。
  • Web広告のCPAが従来の5分の1に改善し、リード獲得コストを大幅に削減。
  • メルマガ配信が週0回から週2〜3回、送付数は月間4万通に増加し、HubSpotを活用したナーチャリングの仕組みが定着。
  • 担当者のマーケティング運用にかける工数が9割ほど削減され、本来の業務に集中できる環境に。

【会社概要】

株式会社パートナープロップ
業種:ソフトウェア開発・販売/SaaS提供
設立:2023年
事業内容:PRMツール「PartnerProp」の企画・開発・販売

「共創を、社会のエンジンに。」をミッションに掲げ、パートナーマーケティングにおけるあらゆるデータを可視化・仕組化するPRM(Partner Relationship Management)「PartnerProp」の提供を通して、最適な協業の仕組みを実現しています。。

【課題・問題】一人マーケ体制の限界。属人化から脱却する抜本的な体制変更を模索

– 事業内容と、マーケティング支援の導入を検討された背景を教えてください。

浅井:弊社は「PartnerProp」というPRM(Partner Relationship Management)システムを開発・提供しています。パートナー企業との案件共有やトレーニング、コミュニケーションを一元管理し、パートナービジネスを支援するSaaS企業です。

2023年の設立以来、スタートアップとして事業を拡大してきましたが、2024年から2025年にかけて実施した資金調達を経て、マーケティングへの投資を強化し、事業のさらなる成長を目指すタイミングを迎えました。

ただ、実態としては事業戦略部としてグロース、CS(カスタマーサクセス)、事業企画など数多くの部署を見ていた私がマーケティング全般も兼任しており、やりたい施策は山ほどあるのに、すべてを回しきれない状態でした。ウェビナーにWeb広告、メルマガ、HubSpotを活用したOps設計…どれも重要だと理解していながら、時間が圧倒的に足りないという、もどかしい状況が続きました。

Web広告の運営やクリエイティブの制作など、工程ごとに業務委託の方を複数名採用してはいたのですが、タスクやスケジュールの管理、連絡のやり取りといったマネジメントにはどうしても時間を割かなければならない。スケジュールが朝から晩までミーティングで埋まる毎日のなかで、結局自分自身がボトルネックになってしまっていたのです。「抜本的に体制を見直さなければ」という危機感が、外部支援を探し始めたきっかけでした。

【活用までの過程】ウェビナー運営支援を皮切りに営業支援へと範囲を拡大

– リードファクトリーを知ったきっかけと、依頼に至った経緯を教えてください。

浅井:自分でWeb検索をして見つけました。「スタートアップ マーケティング支援」などのキーワードで調べていて、偶然たどり着いたのがリードファクトリーさんだったのです。スタートアップに特化したBtoBマーケティング支援という点に惹かれ、すぐに問い合わせをしました。

最初の打ち合わせで感じたのは、対応のスピードとスタートアップへの理解の深さです。まだ完全に要件が固まっていない段階でも「やってみましょう」と前向きに動いてくださる。代表取締役の遠藤さんご自身がスタートアップでマーケティングの責任者をされていたこともあるからか、その柔軟さやスピード感が私たちのカルチャーに合っていると直感したのを覚えています。

– 最初に依頼した施策は何でしたか?

浅井:最初はウェビナーの運営支援を依頼しました。月4〜6回の開催を目指していたのですが、準備や集客まで手が回らず、月に1回しか開催できないこともありました。リードファクトリーさんに依頼してからは、企画・集客・運営・共催先との調整まで一気通貫でお任せできるようになり、希望通りの開催頻度を実現していただいています。

運営の品質も非常に高く、こちらが求める水準を的確に理解してくださるので、最後の確認以外はほぼお任せできている状態です。

– その後、支援範囲はどのように広がっていったのでしょうか。

浅井:ウェビナー支援を皮切りに、メルマガの配信を起点としたナーチャリング施策、Web広告の運用、そしてHubSpotのOps(運用設計)支援へと広がりました。リードの獲得数や商談化の件数の増加を狙っていくところからインサイドセールスの領域までカバー範囲を広げていただいている状態です。

実際にHubSpotのOps支援では、リード管理やワークフローの整備、リストのクリーニングなどを依頼しています。それまではリードの管理が十分に仕組み化されておらず、結果として運用が属人化していました。そこで今回、リードファクトリーさんを中心にマーケチームだけでなくグロースチームとも連携していただき、セールスプロセス全体を見据えてデータの整理と運用の再設計に取り組みました。

具体的には、ワークフローの自動化による「手間の削減」と「機会損失の防止」です。定義したルールを形骸化させないため、ワークフローの自動化を設計させています。例としては大きく三つ。

一つ目は<休眠リードの自動検知>です。一度ステータスが「長期フォロー」になったお客様が、再度セミナー申し込みや資料請求など能動的なアクションを起こした場合、自動で「アプローチ可能」なステータスに戻し、営業担当が即座に気づける仕組みを構築しました。

二つ目は<アクションの自動反映>です。営業担当がリードに対して最初のアクション(メールや電話)を行うと、ステータスが自動で「アプローチ中」に移行するようにしました。

三つ目は<失注フォローの自動化>です。商談が失注した際、営業担当が選択した「失注理由」に応じて、インサイドセールス側に「再アプローチ」などのフォローアップタスクが自動で生成される仕組みを構築しています。

これらにより、ステータスの変更漏れを防ぎ、アプローチすべきタイミングを逃さない体制を整えることができました。セールスプロセス全体の精度向上にも寄与しており、ここまで取り組みを拡大できたのはリードファクトリーさんに主導していただいたからこそです。

【活用による成果】 マーケにかかるコミュニケーション量は9割削減、CPAは5分の1に

– 導入後、具体的にどのような成果や変化を実感されていますか。

浅井:一番大きいのは「仕組み化できたこと」です。施策を「こなす」のではなく、「仕組みとして回せる」ようになった。これが大きな変化です。

特にWeb広告では、ほとんど運用できていなかった状態から「月◯件の商談を生みたい」という目標をお伝えしたうえで、運用方針をご提案いただきました。それを元に実際に運用していただいているのですが、広告のコピーの制作やデザインのディレクションまで完結してくださっています。

私は提出いただいたクリエイティブを確認して「GO」か「NO」かの判断をするだけという状態です。以前はコピーもデザインも別の業務委託の方に発注していたため、やり取りがそれぞれの工程で複数回にわたってしまい、1枚のバナーを決めるのに1週間以上かかることもありました。今ではコミュニケーション量が削減され、バナーの制作期間も短縮できています。また、結果としてもCPA(顧客獲得単価)は好調なときで従来の約5分の1にまで改善しています。

一方で、私たちのようなスタートアップにとって、事業成長の鍵を握るのは単なるリードの獲得数ではなく、その先の「商談数」です。
リードファクトリーさんには表面的なCPAの改善に留まらず、より事業インパクトの大きい「商談CPA」さらには「案件化CPA」にまで踏み込んでデータを見ていただいています。「どの広告が本当に商談を生み出しているのか」を可視化し、そこに対して集中的にPDCAを回してくださることで、広告の費用対効果が最大化されていると感じます。

ウェビナーは、数を打てるようになったことでリードを創出できるチャネルとして本格的に機能し始めたほか、オフラインイベントも含めた多様なイベントの設計ができるようになりました。メルマガも以前は1本も打てなかったのが、週2〜3本ペースで配信できています。

そして何より、私自身のマネジメント工数が圧倒的に減りました。マーケティング施策全体にかかる業務時間は体感で半分以下、コミュニケーション量は9割減に近いと感じています。リードファクトリーさんにはほぼ一任する形でお願いしている状態ですが、それでも安心して任せられるのは、担当の遠藤さんが当事者意識を持って自ら動いてくださっているからだと思っています。

– ほかに浅井さんご自身が実感された価値はありますか?

浅井:リードファクトリーさんは、単なる「作業代行」ではなく、経験値に基づく提案をしてくれます。たとえば私自身がAとB、どちらがいいか迷っているときに「他社ではこうしたほうが良かった」と即座にフィードバックをしてくださる。その知見の蓄積が社外パートナーとして非常に頼もしいです。

また、社内における自分のリソース配分も大きく変わりました。私は事業戦略やBizDev(事業開発)も担当しているのですが、マーケの実務をほぼ外部に任せられたことで、経営的な課題や成長戦略の検討により多くの時間を使えるようになりました。結果的に、マーケティング部門だけでなく会社全体の意思決定スピードも上がっています。さらに、グロース部のメンバーとリードファクトリーさんが直接やり取りをする体制を整えたことで、リード獲得から商談化までの流れがスムーズになりました。

【今後の展望】ビジョンの実現を目指したカスタマージャーニーの設計へ

– 今後の展開について教えてください

浅井:私が管轄するグロース部では、「Good Pipe(グッドパイプ)」というスローガンを掲げています。単に商談数を追うのではなく、「お客様の課題を解決し、価値を提供できる良い案件を生み出す」ことを目的にするという意味です。

マーケティング施策も、リードの獲得数や商談化した件数だけではなく「どのような状態のリードが営業に渡ると成功確率が高いのか」を逆算して、カスタマージャーニー全体を再設計する段階に入りつつあります。今後は、業界別・チャネル別に戦略を細分化し、インサイドセールスとの連携を強化していく予定です。

そのうえで、リードファクトリーさんにはこれまで以上に戦略パートナーとして関わってもらいたいと思っています。担当してくださっている遠藤さんのように、施策一つひとつに当事者意識を持って最後までボールを持ち切ってくれる存在は、本当に貴重です。これからはより複雑なGo-to-Market戦略を描くという一段階上のレベルをチーム一丸となって目指していきたいですね。

– 最後に、パートナープロップのビジョンをお聞かせください。

浅井:私たちは「共創を、社会のエンジンに。」というビジョンを掲げています。直販モデルが主流だったビジネスのあり方を、パートナービジネスという「掛け算」のモデルへ転換し、企業同士の協業によって社会全体を加速させる――それが私たちの目指す未来です。

リードファクトリーさんの支援がなければ、今のマーケティングは成り立っていません。今後事業が拡大し、新たなフェーズに進んでも、引き続き伴走していただきたいと思っています。

– ありがとうございました!(筆者)

一橋大学商学部卒。ENEOS株式会社に新卒で入社。日本最大級の屋内型テーマパークの立ち上げ、ベンチャー企業でマーケティング責任者としてBtoBマーケティング、インサイドセールス等の立ち上げ。その後、プライム市場上場のグローバル医療メーカーにて、海外BtoBマーケティングに従事。その後、BtoBマーケティング・営業DX支援の株式会社LEAD FACTORY.を創業。

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